イベントレポを書かないで

千葉雄大さんのイベントレポ「千葉雄大(30)とゆく、伊勢志摩修学旅行」に行ってきたレポ① - やまびこ と ビスケット、予想してた以上にたくさんの方に読んでいただきました。ありがとうございました。とてもうれしくてRTして下さった方のところに飛んではにこにこしています。

 

 

そんな中に「レポ読んで中途半端な気持ちで来て欲しくないからレポしないで」「イベントに応募する人が増えて行きづらくなったら困る」そんな声を見かけて、ふむ、なるほどなと思いました。元ツイートは見失っちゃったんだけど……そういう気持ちを抱いている人に向けて、少し書こうと思います。

 


うん。

そうだよね。わかるよ、その気持ち。思っちゃうよね。この規模で会えるのはいつまでも変わらないでいて欲しいよね。それはすごく自然な感情だし、叶うなら自分だけのちばくんでいて欲しいよね。わたしだって伊達に女優さんへのガチ恋こじらせてないもの。わかるよ。

 


わかる…わかるんだけど。それでも、私はレポを書きたいです。書かなきゃいけない、って思ったから書きました。

 

 

 

ごめんね。

 

 

 

どうして書くかというと、それは、今までに大好きな人が活動の終わりを選択する姿を見てきたからです。

そして、そういうのはもう……死んでもごめんだからです。

 


いなくなるのは一瞬で、昨日まで咲き誇っていた椿が、綺麗なままその花を落とすかのように本当にあっけないものです。手を差し伸べて支えようとしても、無意味です。もう終わると決まっているから。その結論に至るまでに様々な葛藤があったとしても、私たちが知り得るのは全てが結論付いたあと。どれだけ辞めないで欲しいと、私には必要なのだと大きな声で論じようとしたってその結論が覆される事は、悲しいけれどまずありません。

 


私たちが思う以上にあの世界はシビアです。最も重んじられるのは、数字です。動員数、売り上げ、視聴率。数字を取れる人が必要とされて、取れない人間に用はない。本人の努力一つではどうにもならない、ある意味シンプルで、そして残酷な世界です。そんな場所に自分たちの好きな人は立っているのです。好きな人の笑顔がどれだけ不確かで心許ないものの上に成り立っているんだろう、って改めて考えるとぞっとしませんか。そしてその笑顔がどれだけ美しく人々を魅了するものであっても、そこに数字が伴わなければ、言葉どおりその笑顔は「見られない」ものになってしまう。

 


何かを終わらせる選択をする時、その理由は人それぞれです。

 


次の目標が出来たり、新天地を目指したり。前向きにピリオドをうつ人たちがいる一方、やるせない理由で終わらざるを得ないこともある。そしておそらく華やかなあの場所は、本人の意思とは関係無く、「必要とされない」という、なんともやるせない理由によって終わりを選ばなければいけない危険性がある場所です。

 


私は自分の好きな人に、そんなやるせない理由で終わりを選ばなければいけない人になってほしくありません。たとえ終わりが来たとしても、自分の意思で終わらせられる人でいて欲しい。

 

 

 

今回ツアーに参加して、オタクのスラングで言う「実質無料」がスラングでもなんでもなく、事務所の取り分を考えていない採算度外視のイベントなのではないのかなと感じました。取ろうと思えば、きっともっと際限なく取れるし、取ってもおかしくない。それくらい素晴らしいイベントであるということは、行かれた方ならきっと誰よりもよく分かるはずです。

それでも、この規模のイベントをこの金額ですでに知名度の高い彼が続けてくれているのは、もうほとんど奇跡といっても過言ではないと思います。それはちばくんの優しさであり、ファンへの信頼であり、事務所の方たちがちばくんの先を見据えた結果がこの素敵なイベントを成立させているんだと思うんです。

 


それでも慈善事業ではない訳ですから、数字の取れないイベントの採算はどこかで取らないといけないわけです。他に繋げるために必要なのは数字です。千葉雄大をドラマに、映画に、CMに起用すれば数字が取れるという事実が必要になる。売り上げが上がる、視聴率がとれる。じゃあどうやれば数字が取れるのかというと、もうファン一人の力ではどうにもならないわけですよ。ほとんどの家には視聴率を測定する機械は付いてないし、ラ王買うって言っても毎食食べたとて知れてるし、あとなんだっけ、布団とか……URで家……家買う?買えます?……私ですか?そうですね……もちろん買うならURにしますけど、今のところ家は……家より何より、まずパートナーをね…………それからですよね…………URさんにお世話になるのは……

 

 

 

……話を戻します。

例えば家電を買う時、たいていの人はネットで評価を確かめるでしょう。Twitterで流れてきたおしゃれな女の子のツイートを見て新作コスメを買ったりもする。誰かの声はよく知らない何かを信頼するひとつの理由になり得ます。レポを読んでくださった方の感想をたどると、本当に彼への好意的な声ばかりです。ちばくんの顔も名前も知らなかった人がレポを読んで検索して顔を認識してくれたり、苦手から好きに転じてくれたりしています。そうしてそんな人たちが、次にテレビや映画やCMでちばくんを見かけた時に「あっ」と思ってくれる。商品を手に取ってくれる。チャンネルを変えないでいてくれる。そうして、少しずつ数字が積み重なっていって、新しくちばくんを必要とする場所が増えていきます。

 

 

 

 


だから、伝えないといけないと思うんです。

 


ちばくんが休み返上で指輪を作りに行ってくれたこと、忙しい仕事の合間を縫ってこの為だけのムービー撮影をしてくれていたこと、ちゃんとファン一人一人と向き合ってくれたこと、雨が降る中ずっと手を振ってくれたこと。「ありがとう」の言葉と一緒に、ちばくんの素敵なところを伝える責任があると思うんです。わたしは緊張しいでご本人と対面すると上手にお話できないから「ちばくんに会えて嬉しかった」「パーティもお部屋訪問も楽しかった」「あの日、私が世界で一番幸せだった」とインターネットの端っこからできるだけ大きな声で叫びます。本人に届かなくても、巡り巡って数字になって本人に届けばいい。

 


結局のところそうするのは、ちばくんにずっと私から見えるところにいて欲しいからです。ちばくんが将来どうしていくのか、それは私には知ることが出来ないけれど……彼が望むならおじいちゃんになっても役者でいて欲しい。あの世界の、それが出来るほんのひと握りの人間でいて欲しい。エゴでもいいからそのために私の出来ることをしたい。好きな人の希望でありたいです。

 


私はもう「大好きなあの子の素敵なところを、もっと大きな声で叫べばよかった」と声が枯れるまで泣いた日を繰り返したくないのです。

 


あ、「伝える責任」と書いたけれど…それは私自身がそう感じただけで、今回のことを自分の中の大切な思い出としてどこにも出さずに愛でるのもとても素敵なことです。今回わたしは包み隠さず全部さらけ出してしまいましたが(笑)その方が今回は良い方に作用すると判断しただけで、そうでない場合も過去にありましたから。自分と“大好きなあの子”との間だけの大切な思い出にしたこともたくさんあります。

 


ちばくんの言葉を聞いて、明るい未来を思い描けなかったことはありません。どんな形であれ、ファンの前に出ることをやめる人ではないと思います。……そうじゃないとあんなイベント出来ないから安心していいんじゃないでしょかね。ほんと。絶対大丈夫だよ。

 

「千葉雄大(30)とゆく、伊勢志摩修学旅行」に行ってきたレポ⑤

「千葉雄大(30)とゆく、伊勢志摩修学旅行」に行ってきたレポ① - やまびこ と ビスケット

「千葉雄大(30)とゆく、伊勢志摩修学旅行」に行ってきたレポ② - やまびこ と ビスケット

「千葉雄大(30)とゆく、伊勢志摩修学旅行」に行ってきたレポ③ - やまびこ と ビスケット

「千葉雄大(30)とゆく、伊勢志摩修学旅行」に行ってきたレポ④ - やまびこ と ビスケットの続き。

 

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二日目。

 


朝6:30。

普段の日曜なら12時頃まで寝てる私がどうにもじっと寝ていられず、うつぼさんを置いて私は一人で朝っぱらから露天風呂に入っておりました。昨日に引き続き、圧倒的勝ち組すぎるこの状況に湯船で酔いしれる。本来なら二日目はうつぼさんとのんびり小旅行の予定だったのに。それはそれで楽しいよね、なんて話してたのに。やっぱりちばくんに会えるのはめちゃくちゃうれしい。うれしすぎて叫びたい。朝から脳内麻薬も大放出ですよ。

 

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お風呂上がりにこういう写真を撮ってしまうあたりキマってるな


うつぼさんを起こして朝ごはん会場へ行くと、朝から丁寧なご飯が。

わー!これだよ、これこれ!

これぞ旅館の醍醐味だよね。毎日おざなりにしか朝食べないから、こういうの嬉しくて泣きそうになる。

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昨日のご飯をほとんど食べてなかったから(笑)朝からご飯お代わりした。

あおさのつくだ煮がすごく美味しかった。時々思い出してお土産に買えばよかったなって後悔してる。今度、帰省したら買おう。

 


ちばくんを抜きにしても、いい思いをいっぱいさせてもらいました。仲居さんたちも優しくて…戸田屋さん、お世話になりました。

 


仲居さんたちに見送られて、昨日乗ってきたバスで伊勢神宮の外宮さんに向かう。乗車前に旅のしおりを必ず手荷物に入れておくようにスタッフさんから何度も念押しされて「予定でも変わるのかな?」と不思議に思いつつ、とりあえず従う。

 


外宮さんに着く頃になって雨が降り始める。楽しみにすると雨が降る(笑)雨女のうつぼさんが申し訳なさそうにしてたけど、いいんだよー。雨も思い出だよー。開運の勾玉形したお守りを買うか迷ってたらお互いに贈り合いっこしよって言ってくれてお守り交換したよ…えへへ…いーでしょ…(いつもおひとりさま行動する女だからこういうのうれしい)

 


慌ただしくお参りを終えてバスに戻ると、スタッフさんから


「それでは今から千葉さんとのイベント会場へと向かいます!」


はい、きたーーーー!!!

バスの中が歓声でいっぱいになる。メイク直しを促すスタッフさんの声にみんな一斉に鏡チェックし始めるのが微笑ましかったです。(そして直さない安定の俺ら)


それにしても……てっきりどこか観光地で合流するのかと思ったら、わざわざ会場を借りてる。ってことは、二日目の合流は昨日今日で決まったことじゃないんだろう。驚かせようとしてなのか、仕事の都合を付けてくれたのか…分からないけれど。どちらにせよ、私たちのことを考えてくれたってことだけは分かる。うわーん、ちばくんすきだよー(;;)

 


着いた先は伊勢の某ホテル。

椅子が沢山並んだ広い部屋に通されて、順に座るように促される。1番前には衝立がなにかを囲うように並んでいて…恐らくそこにちばくんが入るんだろう。

 


全員が腰掛けるのを待ってちばくんが登場。

か、かわいい〜~~。

昨日のジャケットスタイルとはうってかわってラフなTシャツ。ちょっとおっきいシルエットがめっかわ。ほんと、随分お洋服がシンプルになられましたね……よきです…

 

 

 

沸き立つ私たちにスタッフさんが説明を始める。

 


「みなさんに最初に渡した旅のしおりはお持ちですよね?今から千葉さんがしおりにスタンプを押してくれます。今回は伊勢神宮なので……千葉さんの御朱印ですね!」

 

 

 

もー、ほんと泣いていいですか…?ちばくんオタクのこと理解し過ぎてるから……そういうの大好きだから(;;)(四回目)

スタンプを作ったってことは、ほんとにちゃんと前々から計画されてたってことじゃん。準備してたってことじゃん。……どこまでオタク想いなの。ドSなふりして優しすぎなんだよおおおおお(;;)だいすき…

 

 

 

衝立の奥に消えていくちばくんをみんなで手を振って見送る。衝立から出てくる女の子達の嬉しそうな顔を見ても、相変わらず丁寧に対応してくれているんだろう。無理矢理流されている様子もない。緊張の面持ちで入っていった子が、少しして嬉しさを抑えきれない顔で出てくるのってほんといいよね。いとエモし。

 


そうこうしているうちに、私たちの順番が回ってきて列に並ぶ。緊張はしてたけど最初のチェキの時みたいな不安の入り混じった緊張じゃなくて、これがちばくんに会える最後なんだな…って寂しさがちょっと混じった緊張感。あーさみしい。

 


スタッフさんに促されてちばくんの前へ。椅子にちょこんと座ってるちばくん。うえぇかわいい。

 


わたし「お願いします」

ちばくん「はーい」

 

からしおりを受け取ってお手製の御朱印をポンと押してくれる。うれしい。

わたし「えっと……二日間、ありがとうございました。すごく楽しかったです」

何か言わなきゃ、って御朱印を押してるちばくんのつむじに向かって話しかけると、パッと顔を上げてくれた。あああ…押してるのに喋ってすいません…。


ちばくん「よかった、ありがとう」


ありがとうはこっちだってば。

ほんとね、何回ありがとうって言っても足りないんだよ。

 


御朱印を押したしおりを受け取って握手をする。3回目の握手は1度目と2度目に比べると握る力がふにゃっとしてた。……いっぱい握手してくれたもんなぁ~うう〜泣きそう〜~握手しすぎてちばくんの指紋が消えてまう〜iPhone指紋認証出来んくなる~〜(;;)うう(本気で心配してたらうつぼさんに「ちばくんがiPhone Xだったら顔認証だから大丈夫だよ…」って教えてもらった)(よかった)


わたし「また三重に来てください」

ちばくん「うん、是非!」


聞いた?県民聞いた??また三重に来てくれるって!やったー!!ちばくんにとって三重が楽しい記憶の場所でありますように。

 

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ちばくんの御朱印。よくできたのはきみだよ…


バスに乗り込んで内宮さんに向かう。ちばくんの余韻がなかなか消えなくて、バスの中でもぼーっとしてた。おかげ横丁伊勢うどん食べて、赤福氷食べて……久しぶりの伊勢を満喫した。最高。東京楽しいけどやっぱり地元はいいな。ちばくん、連れてきてくれてありがとう。なんでも「ありがとう」言いまくってるけど(笑)。でも「ありがとう」以外にないから、やっぱり「ありがとう」なんだよなあ。


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美し国(うましくに)三重って言うくらい三重はご飯も美味しいし穏やかで良いところなのでみんな来るといい


「ちばくんそろそろ電車乗ったかな?」「今日は東京に帰るのかな?」「ちゃんと伊勢楽しめたのかな?」そんな話をしながら伊勢を満喫してたらバスの集合時間に遅れそうになる。雨が降っていても伊勢神宮は人が多い。人をかき分けて走ってなんとか遅刻せずにバスに乗り込む。最後の最後にやらかすかと思ったね~!って汗だくでうつぼさんと話していると、他の号車のオタク達が立ち上がって外を見ているのが目に入る。手も振ってる。聞こえないけど、多分……悲鳴もあがってる。

 


…………いや、まさか。そんな。いるわけないじゃん。あそこでお別れしたじゃん。………お別れしたっけ。あれで最後だって言ったっけ。私たちに悲鳴をあげさせる人なんて一人しかいないけど、でも…こんなに雨が降ってるところにいるわけn

 


「ちばくん!!?!!!??!?!?!?」

 


隣のバスに乗り込んできたその人は、紛れもない千葉雄大さんでした。

なんでいんのおおおおもおおおお(;;)(;;)(;;)

 


うれしいのに勝手に口が「ちばくん帰りなよおおお(;;)」って言ってた。こんなに優しくされるの慣れてないんだ。オタクとして虐げられてるのが当たり前になってて、優しすぎてどうしていいか分からない(;;)

 


前のバスにバイバイし終えたちばくんが私たちのバスに乗り込んでくる。ちばくんだ。ちばくん。うわーん。

 


「みなさん、楽しめましたか〜?」

 


楽しめました。ちょー楽しめました。これからの生活が不安になるくらい楽しめました。

 


「気をつけて帰ってね~」と手を振ると、いつものウィンク+投げキッスを投下して降りていく。オタク達、最後の大絶叫。最後の最後までちばくんの美技は鮮やかでした。

 


まもなくバスが出発して、スタッフに傘を差し向けられたちばくんがこっちに手を振ってくれる。いくら差してもらってるとはいえ、あんなに手を振ったら濡れちゃうのに……私たちが見えなくなるまでちばくんは手を振ってくれた。なんなんだ、ほんと…リアルに天使じゃないか。

千葉雄大さんは天使みたいな姿をした人間と見せかけて、やっぱり天使なんだなあ  だって78小天使だもんな……

 


息も絶え絶えな私たちを乗せてバスは走り出す。「もう千葉さんは出てきませんからね〜」と私たちに言い聞かせてくれるスタッフさん。もう大丈夫です…おうち帰ってゆっくりさせたげて……。

 


こういう時の帰りのバスってしんみりしがちというか鬱々するけど、すかさず久保みねヒャダの千葉ヒャダ回を再生してくれるスタッフさんのおかげでゲラゲラ笑いながら楽しく帰りました。アフターサービスまで完璧。


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さみしさを吹き飛ばす千葉ヒャダ  たのしい


ちばくんをサポートしてるスタッフさんもみなさんプロの働きをしてて、素晴らしかったです。女性アイドルのオタクをずっとやってきて、運営の酷さに辟易する現場をたくさん見てきたので…きちんとファンを顧客として扱ってくれる驚きと自社のタレントを大切にしている姿に何度も感動しました。当たり前だけど当たり前じゃないからね。自分が好きになった人の周りの人がちゃんとした人ですごくうれしい。

 


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ちばくんとの伊勢志摩旅レポはこれでおしまい。未だに余韻から抜け切れてなくて上手く人間の生活が送れてません。でもまたちばくんのイベントに参加できるように仕事も日常も頑張ってやりきります。

 

お友達のうつぼさんが描いたイラストレポも読んでほしい。

文で読むよりわたしの変態度が低い気がする!(笑)

 

千葉雄大さん、素敵なイベントをありがとうございました。

「千葉雄大(30)とゆく、伊勢志摩修学旅行」に行ってきたレポ④

「千葉雄大(30)とゆく、伊勢志摩修学旅行」に行ってきたレポ① - やまびこ と ビスケット

「千葉雄大(30)とゆく、伊勢志摩修学旅行」に行ってきたレポ② - やまびこ と ビスケット

「千葉雄大(30)とゆく、伊勢志摩修学旅行」に行ってきたレポ③ - やまびこ と ビスケットの続き。

 

問題です。

あなたの大好きな推しが突然部屋にやってきて、「今から君たちに僕の時間を一分あげるよ」と言いました。さて、あなたならその一分間をどう過ごしますか?


……これが心理テストじゃなく現実って言うんだから……人生何があるかわかんないんだよな。

 

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訪問順が書かれたホワイトボードを急いで確認しにいくと、私たちの部屋は……まさかの第一グループ。ちばくんが来るまで、あと30分もない……無理です…(無理)


無理と言っててもちばくんは来るので慌てて部屋に舞い戻って、念入りに歯磨きしつつ、同部屋の子達と『お部屋に来たちばくんと何をするか』の作戦会議。ミンティアも食べた。

わたし達の部屋は四人部屋で、相部屋になった女の子たちは大阪出発組。年齢も同世代だし、聞き馴染みのある関西弁だし…それになんと言ってもちばくんに対しての応援スタンスが似てる感じが一緒にいてめちゃくちゃ楽だった。(こういう時、同室の子と応援のスタンスが違うと、多分しんどいんじゃないかなーってお部屋訪問を終えた今になって思う)


タイムテーブルを見るに、与えられるのはおそらく各部屋あたり1分間弱。1分。短いのか長いのか……握手会なら個別握手1分は結構ゆとりある方かな?(オタク、握手でなんでも換算しがち)

 


私は妄想癖がある人間だけど推しが部屋に来たときにしてもらうことの最適解なんて、長年オタクやってきて一度も考えたことがなかった。推しの部屋の観葉植物になって光合成する妄想なら毎日してるけど、あっちからやって来るっていう妄想は逆に現実的じゃないから出来ない悲しいオタクなんだよ……!

 


迫り来るちばくん襲来の時間に徐々に冷静さを失っていく私たち。まだバースデーパーティーの衝撃が抜け切っていないのに、休む間を与えてくれないちばくんほんとSよね…。


壁ドン?一緒にゲーム?変顔?

いろんな案が出ては消えていき、無情にも時間は刻々と過ぎていく。いよいよここに来て疲労がすごい。仲居さんによって、すでに部屋に敷かれてた布団を目の前にして寝たい気持ちすらある。ちばくん、もうこうなったら添い寝してくれ……


そんな時、


「………千葉くんにさ…この敷き布団の上を端から端までごろごろ寝転がってもらうのはどう?」


そう言い出したのは誰だったか。

 


「……いいね」

「いい夢見たいんです…!って言ってさ」

「もう充分見れるけどな(笑)」

「あ、ジャケット着てるから無理って言われるかな」

「いや、それは、お預かりしますね!って言ってさ」

「端から端まで転がるちばくんをじっと見つめたい」

「転がるの無理なら前転でも」

「それも無理ならそれぞれの布団の上に正座してもらうだけでも」

「それならいけるよな…」

 


正解か不正解か分かんないけど、私たちの出した最適解は、推し@お布団ゴロゴロ。これ、出した答えで、私たちがちばくんに何を求めてるか……少なくとも私たちは彼女扱いを求めてないってことが分かるな。

 


とりあえず第1希望が決まって、心に少し余裕が出てくる。1分だと少し余るかもしれないね、と念の為にやってもらいたいことの候補をもう1つ挙げておく。同室の二人が事前アンケートの項目「千葉くんにやってもらいたいこと」に書いたけど選ばれなかったからやってほしい!と熱く推す「やってもらいたいこと」の、そのあまりにも関西人らしいセレクトに第2希望入り。


なんとか時間までに流れを決めて全員正座でちばくんを待つ。ちばくんが来るまでの数分間は、生きた心地がしなかった。廊下からスタッフさんの声が聞こえる。緊張で死にそう。成り行きでちばくんが来たら扉を開ける係に任命される。思わず血の気が引くも「ここではグダグダしてる場合じゃない!一秒たりともちばくんとの時間を無駄には出来ない!」と心を強くもってスムーズな部屋への案内を何度も脳内でシュミレーションしていたその時、チャイムが鳴る。  ギャー

 

 

おそるおそるドアを開ける。

…………ヒィェア…ようこそ、ちばくん……

 


今日三度目なのに「自分が開いたドアからちばくんが覗いてる」という人生で二度とないシチュエーションのせいか若干パニックになる。ちばくんだ、、ちばくんがいる……。な、生々しい~


テンパりそうになる自分を律して「何はともあれ、まずは入ってもらわなきゃ!」とちばくんを部屋に招き入れようとしたら

「すみません、中には入れないのでここでお願いします」

と、隣にいたスタッフさんに誘導を止められる。

 

 

へ?

ここで?


お布団は奥なのに?


…………エマージェンシ~~~~~~!!!

ちばくん、部屋にあがれません!(;;)

お布団ゴロゴロできません!!(;;)(;;)

 


不測の事態に完全に思考停止…予測し得ない状況、私ほんとダメなんだよ……。まさかの事態に布団の前で正座待機していた他の3人がすごい勢いでこちらに駆けてくる。


「はい、明日はこれで汗拭いてね」


私たちの焦りを知る由もないちばくんがここでお土産第2弾の「30歳ハンカチ」を手渡してくれる。ちばくんから直接受け取れてうれしい気持ちと、布団ゴロゴロどうしよう…って気持ちで頭がぐっちゃぐちゃ。

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ちばくんから受け取ったハンカチと三和土


そうして、ちばくんと三和土で対面する私たち。ちばくんが部屋に入れないことはショックだけど、凹んでる暇はない。こうしてる間にも時間は過ぎていく。お布団ゴロゴロが無理なら……ここで、第2希望をお願いするしかない。意を決して口を開く。

 

 

 


「……しりじを」

「しりじ?」

「尻字が見たいんです、千葉くんの」

 

 

ほの暗い三和土で女が四人。

推しに向かって尻で文字を書いてくれとリクエスト。


俺達は、本気だ。

 

「文字はなんでもいいので!」

「私たちがなんて書いたか当てます!」

「二文字くらいで大丈夫です!」

 


今まで私はこんなにも真剣に、誰かに何かをお願いした事があっただろうか。学校に行かせてもらう時だって、上京する時だって、私はこんなに真剣じゃなかった。改まったお願いは恥ずかしくてなんとなくごにょごにょと誤魔化して、それを察してもらって生きてきたように思う。

 


でも、大事な事って言わなきゃちゃんと伝わらないんだなって思うからさ……誤魔化さず言うよ。

 


私は尻字が見たい。

 


恥も外聞もなく、ちばくんの尻字が見たい。

推しがおしりで書いた字を当てたいんだ。


ちばくん、頼む。頼むよ。

 

 

 

「いいよ」

 

 

 

ああ~~~ちばくん~~~~~~~~~!!!!!!!!

推しが寛容~~~~~(;;)(;;)(;;)

横で聞いてて止めなかったスタッフさんもありがとう~~~(;;)(;;)

(めっちゃ笑ってたらしいけど)

 


じゃあ、と私たちに背を向けるちばくん。

 


……えっ、あ、そうか。

「尻字=顔が見えない」という当たり前のことに気付いて慌てる我々。

 

そろそろお気づきでしょうけどアホでしょう?

そうなんですよ、アホなんですよ。

 


「えっ、顔見れないじゃん」

「ちばくん、ちょっと顔こっち向けて…」

「あ!後ろじゃなくて前向いてやったらいいんじゃない?」

 


推しの寛容さに前のめりになるオタク達。

 


「いや、それもう…尻じゃないからね!?(笑)」

 


怒られたwww

 


そうだね、それは……尻字ではないね。

尻字ではない……なにかだね。

 

 

 


「じゃあやるよー」

 


ほの暗い三和土で女が四人。

文字をなぞる推しのおしりをじっと無言で見つめる(許可済)。なんだこの空間。

 


「……わかった?」と、文字を書き終えて振り向くちばくん。………うん、そうね…なるほど。はいはい。そんな感じね。

 

 


わかったよ。私、わかった。

 

ちばくんのおしりが、めちゃくちゃちっちゃいことがわかった。

 

 


いや、違うの。真剣に見てたんだけど、こう…ディテールを目に焼きつけることに必死になりすぎて全然文字が追えてなかったよね。みんなもやってみて。絶対無理だから。しりが……しりがちいせえな……(理解)ってなるから。


ちばくんが書いてくれた字は無事に同室の子が当ててくれて、当てた子とちばくんがハイタッチ。よかった。当てられてよかったね。これで当てられなかったらただおしりを眺める会になっちゃうからね。それでも楽しいけど。むしろそれを一時間くらいやってたいけど。


「そろそろ…」とスタッフさんがちばくんに退出を促す。1分間、あっという間だったけれど名残惜しさも感じないくらい濃い時間だったから清々しい気持ちでちばくんを送り出せた。


「じゃあ」と手を差し出される。今日、2回目の握手。今日プレゼントを渡した時とは違う、楽しくやり取りしたあとのこの距離の近さがうれしい。


握手し終えたちばくんは私たち四人に見送られて部屋を出ていった。「……尻字って(笑)」と笑いながら隣の部屋に消えていったちばくんの背中を私は忘れません。ありがとう、ちばくん。いいおしりでした。←

 

 

 

扉が閉まって、速攻布団に倒れ込む私たち。

そのあとしばらくちばくんのおしりのかわいさについて盛り上がる。他の部屋は何したんだろう。気になるけど……多分きっと尻字をお願いした部屋はないはず(笑)。

 


ちばくんのお部屋訪問がまだまだ続いているけど、混まないうちに大浴場へ。お部屋訪問が最初の方だったのが幸いしてお風呂も全然混んでない。慌てたけど最初でよかったかもね〜、と広い温泉を満喫する。久しぶりの大きなお風呂、めちゃくちゃ気持ちよかった。こんなに幸せでいいんだろうか、人生最良の時って感じ。最良の時の思い出に推しの尻字が含まれるの、だいぶ面白いな。

 

 

のんびりお風呂につかって、すっぴん+浴衣で気持ちよーくロビーを歩いてると向こうの角からスーツを着た男の人が歩いてくる。


(……あ、来る!)


私の推しセンサーはこういう時だけ優秀。考える前に体が動いていて、うつぼさんを置いて逃げ出す私の目の端にちばくんが映る。慌てるこっちの様子に笑っているちばくんの気配を感じたけど…さすがにこの状態は見られたくない!遠のいていく背中を目で追うと、スタッフさんとちばくんが誰かの部屋に入っていくのが見えた。もう私たちのお部屋訪問が終わって随分時間が経っていたけど、お部屋訪問はまだ続いてるみたいだった。

……ちばくんにはほんとに頭が下がる。ここまでやってもらって、私たちはちばくんに何かを返せるんですかね……お金の問題じゃなくてさ……いや、お金の問題か???んんん???

 


なんだか無性に呑みたくなって、久しぶりに缶チューハイを買った。楽しい気持ちで呑むお酒はいいね。夜風にあたりながらうつぼさんととりとめない話をする。色んなことが現実味ないままで、幸せが過ぎるからバランス取ろうと昨今の政治の話とかした(笑)。こうして一緒にいてめちゃくちゃ楽しいお友達とも、ちばくんがいなかったら会ってないんだよね……やっぱり私はもらってばっかだわ、ちばくん。

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いいお酒でした


ほろ酔い気分のまま布団に入る。寝たらもう明日になっちゃう…って思ったけど、明日も会えるんだと思うと早く明日になって欲しい気もして……でも、眠過ぎて正直それどころじゃなかった(笑)。ちばくんの夢が見たいと思う間もなく就寝!

 

「千葉雄大(30)とゆく、伊勢志摩修学旅行」に行ってきたレポ⑤ - やまびこ と ビスケットに続きます